海の産業革命に向けて
日本は、領海及び排他的経済水域の面積で世界6位、体積では世界4位に位置する海洋国家です。
しかし国内の水産漁業は、高齢化・少子化の影響による後継者不足・労働力の減少や、原油高騰・インフラの老朽化によるコスト面など深刻な問題と直面し、省力化とコスト削減による生産性の向上を迫られています。 一般社団法人日本水中ドローン協会は、水中事業(水産業・水中土木工事・調査・点検)の課題に対し、「水中ドローン」というツールを利活用した新たな水中産業のため、環境整備と社会実装できる人材の育成を推進します。 |
水中ドローン利活用の可能性
複数の回転翼から自由に潜水・潜航可能な機体や高画質・高精細カメラを搭載した機体、潜水可能深度が100mを超える機体など、日々進化する水中ドローンの性能は、個人で楽しむ趣味の領域を超え、新たな水中ビジネスを生み出す可能性を持っています。
調査 | ①海底/護岸/湖水/河川/港湾 ②水中事故/保険 ③水質/養殖/生態系 |
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点検 | ①テトラポット/ダム/貯水槽/プール ②船(船底・船体・スクリュー)/ブイ/橋脚/海底ケーブル/定置網 |
安全管理 | 水中作業/潜水士安全対策/ダイビング |
水難救助 | レスキュー/捜索 |
水中ドローン活用事例
潜水作業士の声潜水作業を行う前の現場下見・事前調査のための潜水が必要なくなったので、体力的な負担も軽減され、作業効率も向上した。また作業監視役として、水中作業の様子をリアルタイムで地上で確認してもらうなど、水中作業の安全性の確保に役立っている。 |
養殖業者の声毎日、魚の生育具合や死骸の除去など、確認のために職員が潜水していた。水中ドローンで海中の状況を把握できるので、不要な潜水が無くなった。台風や時化などによる網の損傷具合を確認したり、補修箇所も共有できるので、効率的かつ省力化が図れる。 |
活躍シーンや仕事
「地表の70%は海、その95%は未知の領域」
航海史の幕開けから数百年を経ているにも関わらず、人類が海について把握しているのは、その5%程度。残り95%の海洋は、陸地以上に新たな可能性に満ちています。
日本は、領海及び排他的経済水域の面積において世界6位、体積では世界4位に位置する海洋国家であることをご存知でしょうか。
しかし国内の水産漁業は、高齢化・少子化の影響による後継者不足・労働力の減少や、原油高騰・インフラの老朽化によるコスト面など深刻な問題と直面し、省力化とコスト削減による生産性の向上を迫られています。 水中ドローンの市場は2022年に5800億円市場へ成長すると言われており、今後さまざまなシーンで水中ドローンを活用していくことになるでしょう。
複数の回転翼から自由に潜水・潜航可能な機体や高画質・高精細カメラを搭載した機体、潜水可能深度が100mを超える機体など、日々進化する水中ドローンの性能は、個人で楽しむ趣味の領域を超え、新たな水中ビジネスを生み出す可能性を持っています。
2019年は水中ドローン元年、2021年は水中ドローン活用元年と呼ばれているほどこれから水中ドローン業界が成長していきます。
始めるなら今がチャンス!
釣り「いつまでたってもアタリがない…ここ魚いるのか…?」と思ったことのある方、非常に多いと思います。
水中ドローンがあれば魚がいるスポットを探ってピンポイントで狙いを定めることが出来ます。 「魚群探知機能」が備わっているものや、「給餌機能」が備わっている水中ドローンも出ており、ワンステップ上の釣りをお楽しみ頂くことも出来ます。 |
船底やスクリュー確認海面下の船外機器の故障・破損の有無や、船底汚損状況の把握に活用し、定期メンテナンスのタイミングを見極めることが出来ます。 |
養 殖生育チェックや、水中ゲージ・ネットの監視 育種活動の改善に活用出来ます。 魚の様子を日々チェックすることで大量死を未然に防ぐことが期待されます。 また、潜水士を雇う手間やコストが無くなる為、確認頻度もあがったという事例も多いです。 台風や時化などによる網の損傷具合を確認したり、補修箇所も共有できるので、効率的かつ省力化が図れます。 |
捜索・救助水中の監視や要救助者の先行捜索、水難事故の調査や沈没船の探索にも活用が期待されています。 迅速な捜索が可能なだけでなく、ダイバー自信の負担と命の危険を減らす事が出来ます。 アームを搭載した水中ドローンであれば、対象物を掴んだり運搬したりと利活用できる可能性がさらに広がります。
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ダム・貯水池の底 |
ダイビング |
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老朽化が進んでいるダムや貯水池などの状態の定期検査も安全に行うことが可能です。 水中パイプラインやケーブル検査、沿岸建築構造などにも応用が出来ます。
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ダイビングショップ様ですと、従来実際に潜ってダイビングスポットの開拓などをされているかと思いますが、人的コスト・器材のセットアップなどの時間的コストを水中ドローンによって削減することが可能です。
また、ダイバーの活動記録や安全管理等にも応用されている事案があります。 水中での撮影は被写体は自分以外になることが多いですが、水中ドローンを使うことで、魚やサンゴなどと自分、といった構図の画も取れることで今までには無いログを残すことが出来ます。 |
01. 日本の漁業で、効率的な養殖生簀の点検方法を探るため、CHASING M2 PROを使って実証実験を行いました。
CHASING社の日本代理店である株式会社スペースワンと愛媛県宇和島市の養殖業者ダイニチ社が共同で、マグロやマダイの養殖場で水中ドローンを使った養殖場実証実験を行いました。
経営課題❶養殖水産業では毎日大量の死魚を回収する必要があります。ダイビングチームを依頼するとコスト面で負担が大きくなるため、日常的な作業依頼は大きな課題となっています。 ❷養殖生簀は直径が大きく、水深が深い位置に設置されています。商業ダイビングチームは、限られた時間と範囲で養殖生簀の内部を検査するため、資格の観察まで行き届かないことがあります。
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顧客価値❶養殖生簀内の清掃や検査の為にCHASING M2 PROを使う場合、ROVにAC電源モジュールを装備することで、1日8時間の動作が可能になります。ほとんどの場合、この作業内で1日に発生する死魚をすべて片付けることができます。 ❷生簀の網の検査時に、アシカによって壊された箇所を特定できます。漁業業者は発見し次第、ダイバーに修理依頼の連絡をすることで経済的損失を減らし、サーモンの生産量を確保することができます。 ❸ROVを使って、ダイバーと協力して生簀の網の修理を行います。水上、船や岸から画面を通して修理の進捗状況をリアルタイムで確認できます。 |